ビールのマメ知識

世界のビールの特徴

世界中にはさまざまなビールがあります。
それぞれのビールは各国の文化や地理的な背景、環境をもとに今日のビールを形成しました。
こちらではそのさまざまなビールの特徴を説明します。

ヨーロッパのビール
ビール個人年間消費量が世界一を誇るドイツは、作られるビールもほとんど国内消費に当てられるというほどのビール大国です。
日本のように大手のビール会社が一手に製造するという仕組みではなく、地ビール醸造が盛んで約6,000種以上の銘柄があります。
ビール大国らしく、品質の維持や向上を目的とした法律ビール純粋令があり、その中ではビールは大麦ホップ酵母以外のものを使用してはならないと定められています。
また、ビール製造技術の向上にも大変厳しく、高度なビール醸造技術家を養成する制度があり、この専門課程を修了した者はブラウマイスターと呼ばれます。
ピルスナータイプのビールが多いですが、最近では上面、下面発酵ともに増えており、ますますビール大国は健在です。
ヨーロッパの国の中で小さい国土ながら約540もの醸造所があり、ドイツに並びビール醸造がとても盛んな国です。
ベルギーのビールは一般的なビールはもちろん、果実を使用したランビックグースや、樽で寝かし醸造するビールなど、ワインやシャンパンにも似たユニークなビールがあり、注目されています。
ビールの種類の中で、修道院で作られるビールは、特にトラピストビールと呼ばれ、その古い伝統の味が今も受け継がれています。
ベルギービールはワインのように常温で飲むのが多く、ビールと言うより、むしろ大麦や小麦を使用したお酒というビールが多いです。
エールビール(上面発酵ビール)の生産がとても盛んな国で、特に樽などで2次発酵させたビールが本物のエールと呼ばれます。
ホップを入れたビールが認められたのは15世紀以降で、それを境に大きな発展を遂げ、今ではビール先進国となりました。
イギリスでは、ビールメーカーがパブを直営しており、パプで飲む本場のビールがイギリスのビールのメジャーな飲み方となっています。
また、美味しいビールの飲み頃はそのパブのバーテンダーの勘で決めており、バーテンダーの経験が重要となっています。
イタリア料理の濃厚な味に合うようにビールは淡色下面発酵ピルスナータイプのビールが主で、スッキリとした喉ごしのビールが多いのが特長です。
特徴のあるワインで有名なフランスですが、ビールに関してはドイツやベルギービールの影響が強く、フランスビールで有名なクローネンブルグもドイツ国境アルザス地方が原産で、ドイツの影響を色濃く受けついだ濃厚タイプのビールです。
様々な人種、さまざまな混血を抱えるスペインではビール製造も複雑な人種を反映しています。
クルスカンポなど幅広く愛されるタイプのセルベーザ(スペイン語でビールの意)が大きなシェアを誇っています。
江戸時代にオランダの商船の使節団が献上したビールが、日本で初めて飲まれたビールだと言われています。
ベルギーと同じくトラピスト(修道院)ビールや、ピルスナービールが盛んに作られています。
ボヘミア地方、ピルゼンで造られていたピルスナービールが世界のピルスナービール発祥の地として有名です。下面発酵淡色ビールを製造します。
今やアメリカを代表するほどのビールバドワイザーがこの国のビールブドワゼの美味しさに感動し、その名前をもらったという逸話は有名な話です。
ポートワインで有名なポルトガルですが、ビールの消費量も多く、一人あたりの年間消費量は日本と大差なく、日本の1.1倍ほどです。
代表的なビールサグレスはポルトガル国内約60%以上のシェアを誇り、世界22カ国に輸出されるサグレスブラックは日本人にも人気の高い黒ビールです。
デンマークのビールは酵母純粋培養法(良質の酵母だけを分離選別して、純粋培養する方法)の発見を抜きには語る事ができません。
デンマークの有名なビール、カールスバーグは酵母純粋培養法を発見したことにより、安定したビールの生産ができるようになりました。
この酵母純粋培養法の発見により、世界に大きな影響を与えました。デンマークは世界第4位の年間消費量を誇るビール大国です。
標高4000m級の山々に囲まれ、澄んだ空気に囲まれるスイスでは、その豊かな自然が育んだ美しい水でビールを醸造しています。
そのビールの味はスイスの自然を感じさせる清らかなものです。
ユダヤ、キリスト両教徒の聖地として有名なエルサレムを巡り争いが多いイスラエルでは、ビールの普及していたヨーロッパからの移民が多く入植したため、宗教上禁酒を掲げる中近東では珍しくビールが醸造されています。
北アメリカのビール
日本のビールに近く、淡色で爽やかな飲みやすさと、後味のよさが日本人の好みにもよく合い、人気があります。
中にはサミュエルアダムストリプルボック(なんとアルコール度数17.5度)など、とても濃厚なビールもありますが、ほとんどは日本人好みのライトタイプのビールが多いです。
ロッキー山脈から流れ出る自然に恵まれた天然水を利用して造られる、喉越しのスッキリとしたビールが特徴です。
ラバットブルーは日本でも有名になったカナダのビールです。
南アメリカのビール
ライムと塩でのむコロナビールで有名なメキシコのビールは、ドイツ移民の影響を深く受けています。
このビールは世界124カ国で愛飲されており、日本でも大人気のビールです。
インカ帝国時代にとうもろこしで造ったチャッチャというビールがその始まりだといわれ、ペルーのビールの歴史は古くから行われていました。
1821年までスペイン領だった影響で、ビールの醸造法はスペインの影響を色濃く受け継いでいます。
ブラジルの温暖な気候に合った軽く、癖のない喉ごしのビールが多く、その特徴はブラマと人気を二分するアンターティカビールにも現れています。
オセアニアのビール
オーストラリアはかつてイギリスの植民地だった影響があり、ビールの醸造はイギリスの特徴を色濃く受け継いでいます。
温暖な気候や風土のため、ホップの栽培が盛んなで、国産ホップを使用した高品質のビールが盛んに醸造されています。イギリスに似たラガービタービールが人気です。日本ではフォスターズが有名。
年間を通して温暖な気候のニュージーランドは、ホップの栽培の環境に恵まれ、国内で採れるホップと、豊富な天然水を利用したラガータイプのビールが多く醸造されています。
フランス領のタヒチは観光地として有名で、世界中からの観光客が1年中訪れる、地上の最後の楽園と呼ばれている大変美しい国です。
フランス領のため、フランスの影響を色濃く受けたビールが多いのが特徴です。
北アメリカのビール
日本のビールに近く、淡色で爽やかな飲みやすさと、後味のよさが日本人の好みにもよく合い、人気があります。
中にはサミュエルアダムストリプルボック(なんとアルコール度数17.5度)など、とても濃厚なビールもありますが、ほとんどは日本人好みのライトタイプのビールが多いです。
ロッキー山脈から流れ出る自然に恵まれた天然水を利用して造られる、喉越しのスッキリとしたビールが特徴です。
ラバットブルーは日本でも有名になったカナダのビールです。
南アメリカのビール
ライムと塩でのむコロナビールで有名なメキシコのビールは、ドイツ移民の影響を深く受けています。
このビールは世界124カ国で愛飲されており、日本でも大人気のビールです。
インカ帝国時代にとうもろこしで造ったチャッチャというビールがその始まりだといわれ、ペルーのビールの歴史は古くから行われていました。
1821年までスペイン領だった影響で、ビールの醸造法はスペインの影響を色濃く受け継いでいます。
ブラジルの温暖な気候に合った軽く、癖のない喉ごしのビールが多く、その特徴はブラマと人気を二分するアンターティカビールにも現れています。
アジアのビール
かつてスペインの植民地であった影響が強く、フィリピンのビールは爽やかな口当たりのビールが主に醸造されています。サンミゲルが日本では有名です
多種民族国家で、様々なアジア料理がを有するグルメ国でもあり、観光客も盛んに訪れるシンガポールは、四季がなく常夏の国とよばれるシンガポールではアジア料理にあわせたビールが多く、タイガービールのような癖のないスッキリしたラガービールが多く醸造されています。
タイでシェアの大半を占める代名詞とも言えるビールはシンハーです。
飲みやすく、スパイシーなタイ料理にも良く合うラガービールです。
1903年にドイツ人が青島(チンタオ)にビール工場を設置したことから、中国のビールの歴史は始まりました。
当時ビールは高級品で一般人には飲めないものでしたがドイツ統治から解放された後は醸造所も増え、今では大衆飲料として普及しました。主なビールは中華料理によく合い、日本でも深く親しまれています。年間生産量は世界第2位のビール大国です。
スパイシーな韓国料理に良く合う、苦みを抑えたスッキリとして爽やかな味わいやコクが特徴的で、アジアでのビール生産ランキングでは中国・日本に次ぐ第三位となっています。
イギリス領だった影響で、イギリスの醸造技術の影響を強く受けているものの、実際のビールはイギリスとは異なり、ラガーが主となっています。インド料理の辛さにも負けない、しっかりとしたコクを持ったビールが多いのが特徴です。
マハラジャのようなインドのカレーと相性の良いビールが人気です。
急激な経済発展途上にあるベトナムでは、フランスの醸造技術を導入したビールが多く、エスニック料理に合う様にスッキリとした喉ごしが特徴となっています。

まとめ

以上のように、世界中の各地で様々なビールが造られていますが、発祥はヨーロッパのようです。
ドイツ・ベルギー・オーストリア・チェコ・イギリスなどで、品質の高いビールを造るようになる頃、ヨーロッパ諸国のアジア侵略が始まり、それと比例してビールがアジアにも伝わり、次第に現地の原料で造られるようになり、その土地ならではのビールに変化していきました。